【社内講習会】成長を加速させるマインド改革
人材育成こそ、企業の未来をつくる
― Theodorが今、本気で教育に取り組む理由 ―
■ はじめに
テオドール株式会社 代表の西村です。
先日、2025年度の社内教育プログラムの第一歩として、「経営理念・成長マインド・AI活用」に関する講習を実施しました。
■ 人材育成は“未来への投資”
変化の激しい市場環境において、企業が持続的に成長し、生産性を高めていくためには「人材」の力が不可欠です。商品やサービスは人がつくり、改善し、届けていくもの。優れた制度や戦略も、それを活かす“人”が育っていなければ成果にはつながりません。
だからこそ、人材育成は単なる教育ではなく、企業経営の中核に据えるべき“未来への投資”だと、私は考えています。
■ 教育制度の整備と講習の実施
当社では昨年より、社内の仕組みづくりを本格的に見直し始めました。
その一環として、厚生労働省の制度に基づく「事業内職業能力開発計画」を策定し、社員一人ひとりのスキルと意識の向上を見据えた教育体制を構築。今回はその計画に基づき、理念共有とマインド形成をテーマに全社員を対象とした訓練を実施しました。
■ 女性活躍を自社テーマに掲げる理由
当社は女性活躍推進と人材育成に力を入れていますが、それは私自身が仕事を持つ母親として、育児と仕事の両立の大変さを身をもって経験したからです。特にコロナ禍では、自分の思い通りに働けず悩んだ日々がありました。
だからこそ、同じ境遇にある女性たちが自分の可能性を諦めず、活躍できる社会をつくりたい。その思いから、女性活躍推進に本気で取り組んでいます。
■ 日本が直面する現実と、意識の課題
日本は、世界において女性の社会進出に遅れを取っています。
【世界経済フォーラム(WEF)「ジェンダー・ギャップ指数2023」】
- 総合順位:125位/146カ国中
- 特に低い分野:政治参加(138位)、経済活動への参加と機会(123位)
- 教育・健康分野は比較的高水準
つまり、高い教育を受け、健康であるにもかかわらず、そのリソースを活かせていない現状があります。
これは制度や仕組みの問題だけでなく、根底にある「意識」や「文化」そのものが大きな足かせになっていると私は考えています。
■ 無意識の思い込みが女性の可能性を奪っている
多くの女性は、
- 「家族を養うのは夫の役目」
- 「育児があるから、フルでは働けない」
と無意識のうちに思い込んでいます。
一方で男性も、
- 「育児は母親が主体で行うもの」
- 「子どもが手を離れたら、家事の範囲で働けばいい」
という考えを持っているケースが少なくありません。
そのような家庭内の“当たり前”が、女性の成長や社会復帰を難しくしています。
スキルを磨く以前に、女性自身が自分の可能性にブレーキをかけてしまっている現実。企業として女性に仕事を任せたり、管理職に登用することが難しくなる背景には、こうした意識の壁があると感じています。
■ Theodorが目指す“両面アプローチ”
当社が目指すのは、「企業の制度」×「家庭と個人の意識」──双方に働きかけることによる“本質的な女性活躍”の実現です。
▼ 企業側には:
- 育児との両立を前提とした働き方改革
- 女性活躍の本質を理解する管理職教育
- 男女問わず、無意識バイアスの啓発
▼ 女性側には:
- 自立した社会人としてのマインド育成
- 出産・育児後もキャリア継続できるスキルと自信
- あきらめを希望に変えるロールモデルの提示(=私自身)
このアプローチが結果的に、労働人口の底上げや生産性の向上、日本全体の国際競争力強化にもつながると信じています。
■ “マインド”がすべてを変える
今回の講義では、特に「マインドの持ち方」の重要性について力を入れてお話ししました。
マイナス思考に陥っていると、行動が止まり、結果も生まれません。
「私なんて」「どうせ無理」──そういった言葉が、知らぬ間に自分の可能性を閉ざしてしまいます。
私も元々は内向的で無口な性格でしたが、意識的にマインドを矯正し、ポジティブな行動を習慣化することで今に至っています。
「できるかどうか」ではなく、「どう意識を持って臨むか」。
成長マインドとは、自分で考え、判断し、動こうとする姿勢のこと。能力の差よりも、“意識の差”が未来を決定づけると伝えました。
■ AIを活用したワークショップの実施
講義後は、生成AIを使ったワークショップを行い、受講者が自身の気づきや感想をレポートとしてまとめました。
提出はリンク形式で回収し、プロンプト(AIへの指示文)の作り方に対するフィードバックも行う予定です。
AIの活用は、今後の業務効率化や生産性向上に欠かせない重要テーマであり、「AIをどう使いこなすか」は、人間側のスキル次第。今後も定期的に研修を実施していきます。
■ おわりに
社内講習を通して、社員一人ひとりに明確な“気づき”があったことを実感しています。
今後も継続的に人材開発訓練を行い、社内で刺激し合える環境を整え、企業としての成長につなげていきたいと思います。