動画生成AIここまで進化してる【第1弾|テキスト→動画編】ーAIに魅了されたデジおたIT女性社長Presentsー

最近SNSを見ていて「この動画、本当にAIで作ったの⁉」と思ったことはありませんか?
そう、いま動画生成AIの進化が止まりません。
今回は、「最新のAI動画生成事情」を、実際に触って比較検証しながら、誰でも分かるように整理しました。
第1弾のテーマは「テキスト→動画」。
テキストを入力するだけで、AIがゼロからイメージ通りの映像を作ってくれる時代が、もう目の前まで来ています。
目次
【カテゴリ整理】動画生成AIは“何を任せるか”で選ぶ時代に
現在のAI動画生成ツールは、単に「映像を作る」だけではなく、用途や表現に応じて多様なカテゴリに分かれています。
たとえば、ChatGPTのようにプロンプトから直接映像を生成できる「テキスト→動画型」は最先端の進化系。一方で、プレゼン資料や研修動画に使える「AIアバター動画」や、既存素材を活用して構成してくれる「画像・音声→動画」なども広く普及しています。SNS投稿向けのアニメーション動画を簡単に作れるツールや、既存動画をスタイル変換したり演出を加えたりできる「動画→動画」型も台頭しています。重要なのは、「どの工程をAIに任せたいのか」「誰に向けた動画か」によって最適なツールが変わるという点。
AI動画生成ツールのカテゴリ整理
以下表では、2025年7月時点で注目される代表的なカテゴリとツールをまとめています。
カテゴリ | 主な用途 | 代表ツール例 |
テキスト→動画(完全自動) | プロンプトから短編映像を生成 | Sora(OpenAI)※未公開, Pika, Runway Gen-3 |
アバター生成・AIナレーター | 顔出し不要の講義・営業動画に最適 | HeyGen, Synthesia, Colossyan |
テキスト→アニメーション | SNSや商品説明のモーショングラフィック | Animoto, Designs.ai Videomaker |
画像・音声→動画(構成編集型) | 既存素材を自動構成してSNSショートに | Veed.io, CapCut(AI編集), InVideo |
動画→動画(変換・補正) | スタイル変換・画質補正・演出追加 | Wonder Studio, EbSynth, Kaiber, Dezgo |
「ゼロから創る」か「動きを足す」か、進化系2強を比較
テキストから動画を生成するAIツールの中で、注目すべき存在が「Sora」と「Pika」です。どちらも一見似ているように思えますが、技術的なアプローチと得意分野が大きく異なります。
Soraは完全なプロンプトベースで、一からリアルな映像を創り出すのが特徴。
一方Pikaは、画像や動画に動きを加えるスタイルで、表現の幅は広いですが、あくまで「既存素材にエフェクトや動きを与える」のが基本です。
この比較表では、入力方法・生成の精度・商用利用の可否など、選定に迷いやすいポイントを具体的に対比しています。
「Sora」vs「Pika」比較
観点 | Sora(OpenAI) | Pika(pika.art) |
生成方法 | テキストから完全自動で動画生成 | 画像・動画に動きを加える形式が主軸 |
入力 | テキストのみ | テキスト+画像または動画のアップロード |
出力内容 | 物理法則まで再現するリアルな短編映像 | 写真をなめらかに動かす演出系動画 |
商用利用 | 未公開(研究段階) | 有料プランで商用利用OK |
入手性 | 一般利用は未開放 | ブラウザから誰でも利用可能 |
生成時間 | 数分(高負荷GPU) | 数秒~十数秒で生成可能 |
日本語対応 | ×(英語のみ) | △(UI英語、日本語も少しOK) |
目的によって選ぶべきAIは違う、SoraとPikaの目的の違いはここ!
どちらも「テキストから動画を作る」という目的を持ったツールですが、SoraとPikaはそもそも想定されている“使われ方”が違います。
Soraは、広告やブランディング、映画のようなクリエイティブ制作を想定しており、いわば「AI映像監督』のような存在。
一方でPikaは、InstagramやTikTokといったSNSで使える短尺演出を強みに持ち、より日常的・実用的なツールと言えます。どちらが優れているという話ではなく、「どんなシーンで何を伝えたいか」によって選び分けるのがポイントです。
SoraとPikaの目的の違い
ツール名 | 得意なこと | 想定シーン |
Sora | 世界観や物語重視。広告やブランディング動画向け | 「近未来都市でドローンが飛び交う」など映画的表現 |
Pika | SNSやWeb用の短尺表現に最適。演出・動きが得意 | 「商品写真に動きをつけて印象UP」などに使いやすい |
CMやMVの現場で採用が進むRunway Gen-3とは?
Runway Gen-3は、AI動画生成の中でも特に「商用クオリティに到達している」と言われるハイエンドモデルです。Runway社が開発したこのモデルは、テキストからの完全動画生成はもちろん、画像→動画や、既存動画→別スタイルへの変換といった複数モードでの生成に対応しており、CMやMV、広告制作の現場でも実際に活用が進んでいます。従来のAI動画よりもモーションが自然で、映像的な演出やカメラワークもプロンプトで指定できる点が大きな魅力です。
現在はRunwayの公式UIやPollo.ai、Kie.ai、Segmind、CometAPIといった外部サービス経由で利用が可能で、用途や目的に応じて選択肢が広がっています。ここでは、それぞれのサービスの特徴を一覧でまとめて、導入検討の比較材料として整理しました。
Runway Gen-3の利用選択肢
サービス名 | モデル提供方式 | 特徴 |
Runway公式 | Web UI / API | フル機能。待機リスト制でやや上級者向け |
Pollo.ai | UI/APIまとめ提供 | 多モデルを一括操作できる。使いやすさ◎ |
Kie.ai | API提供型 | セットアップ簡単、サポートあり |
Segmind | Playground+API提供 | テストしやすい |
CometAPI | APIラッパー | 手頃で軽量に導入可能 |
まとめ
- 「文章を入力するだけで動画ができる」未来はもう目の前
- ただし、表現の精度はツールごとに大きく異なる
- 「リアルで壮大」ならSora、「SNS映え・使い勝手重視」ならPika
- これからは、「動画生成も、誰でもできる時代」に入ります
次回予告|第2弾「アバター生成・AIナレーター」編
次回は「アバター生成・AIナレーター」編。文字を打つだけで“話す人”が生まれる、あの話題の技術を深掘りします!